【2024年9月号】Editor's Room
片柳神父様とご縁をいただき『みんなの やさしい おかあさん マザー・テレサ』(片柳弘史・文/つるみゆき・絵)を発行してから、今回2冊目の絵本が生まれました。
表紙のコスモスが、まっすぐこちらを見ています。じっと見ていると、風や香り、なんだか話しかけてくる声も聞こえてきませんか。
神父様がいらっしゃるカトリック宇部教会は「花と小鳥とパイプオルガンの教会」と呼ばれ、教会の花壇は四季折々、色とりどりの花で埋めつくされます。日々花とふれあい、目と心、五感すべてで寄り添って撮られる写真からは、それぞれの美しさをみつめるあたたかいまなざしを感じます。
膨大な花の写真はどれも魅力的で選ぶのに迷いましたが、子どもたちの身近にある花が中心になりました。「この花、知ってる」「あそこに咲いてた」と実際に近づいて「よく見る」ことができるでしょう。また、知らない花も「おもしろい形だね」「不思議だな」の出会いと発見を楽しんでほしいと思います。そして「神さま、すてきなプレゼントをありがとう」の気持ちは、自然を大切にする心へときっとつながっていくでしょう。
花はもちろん、小鳥の写真もたくさん撮られていて、見たことがない姿には驚きます。子すずめに餌を与える親すずめ、水浴びする羽の動き、じゃれあう姿…どれも表情豊かで、声や気持ちも伝わってきます。その絶妙な一瞬、こんな瞬間を撮れるなんてすごい、神業です! でも、やはり、たまたま撮れるというものではなく、長い長い時間じっとカメラを向けていると、その時が訪れるとのこと。そうですよね…。
とはいえ、日々教会や幼稚園のお仕事のほか、全国をとびまわり、講演会もたくさん、新刊や連載の執筆活動、丁寧に細やかに発信されるSNSの数々……そんななかでその時間を、どうやってつくられているのかしら。分身の術でも使っていらっしゃるのでしょうか(なわけがない)。
すると、先日 SNSでのお言葉 。「自分と向かい合う時間を取らないと、何が一番大切なことなのか分からなくなり、優先順位をつけられなくなって忙しくなります。忙しくて自分と向かい合う時間が取れないのではなく、自分と向かい合う時間を取らないから忙しくなるのです。今晩も、皆さんの上に神様の祝福がありますように。片柳神父」 ああ…感銘。 (MK)
▼神父さまが撮影された花々
▼すずめの写真を集めた日めくりカレンダー
『ひめくりすずめとなかまたち』
(写真と文・片柳弘史/キリスト新聞社発行)
▼こどものせかい2024年9月号
『かみさまからの プレゼント』をみる
▼ 作者のことば・プロフィール
絵本づくりの仕事場より
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片柳弘史神父とよむ こどものせかい
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