【2024年10月号】Editor's Room

2024.09.05   編集より

 ころころぷるん ころころぷるん……声に出すとなんだか楽しくなってきませんか? そんな絵本をつくられた作者の栗村さんは、ころころぷるんのような不思議な魅力の持ち主です。

 絵の画法は今回の裁縫だけでなく、筆やパステル、ペンなど多岐にわたり、陶芸や立体作品制作もなさる。ご自身から生まれあふれだすものがとまらないのでしょう、ひとたび創造がはじまると、体内から光が放射線状に広がり、その光の中を、ひらりひらり、くるんくるんと自由自在、一心不乱に動きまわる(…ように感じられる)。まるで月の祭りのように。そうして天上のものたちとこの世のよろこび・かなしみを歌い踊り、なにかの形に生みだしていかれているように思えてなりません。

 絵本の制作中も、くるんくるんと四方八方とびまわり、すとんとどこかに落ち着く。やわらかなほほ笑みと紡がれる言葉にこちらはうっとりして、すっかり栗村ワールドの住人に。その予測できない動きに少々迷子になっても、なんだかとても満たされた日々でした。この10月号の制作には長い時間がかかりましたが、作者がご自身の人生を振り返るその時、その道のりをほんのすこしでもご一緒させていただけたのはありがたき幸せです。

 栗村さんのお宅に初めて伺った時、さくらちゃんというコザクラインコが迎えてくれました。そのなんともいえない愛らしさ!小鳥は好きだけれど、今までこんなにもかわいいと思ったことはないというほど、一瞬でぞっこんになりました。栗村さんの愛情をたっぷりうけていたからこその愛らしさだったのでしょう。さくらちゃんは、その後お空の上へいってしまいましたが、今、栗村さんのそばにはポエムちゃんという猫さんが、これまた幸せいっぱいに暮らしています。この絵本に出てくる猫さんです。あんなふうに、いろいろな想いをこめてキューンと抱きしめられているのでしょうね。(M.K)
 
 

▼ 絵画、陶器、布や糸など、栗村さんの表現手法は多岐にわたります

 

◎「ころころぷるん」絵本原画展

10月10日(木)〜 10月14日(月)
東京・武蔵境にあるギャラリーシティオにて
※詳細未定
後日、
至光社のInstagram などでお知らせします

 

 
 

 

▼こどものせかい2024年10月号
 『ころころぷるん』をみる

 

 


▼ 作者のことば・プロフィール
  絵本づくりの仕事場より
 

 

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  片柳弘史神父とよむ こどものせかい


 


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