【2024年4月号・見本】Editor's Room

2024.11.01   編集より

 絵本の制作に向けて話すとき、作者から出てくるものはもちろんですが、時にはいっしょにいろいろなテーマや言葉から絵本の種を探していきます。今回そのうちのひとつが「天地創造」。そこから作者は想像を広げ、世界を構築していき、この作品をつくりあげました。ラフを拝見した時、「え?砂場遊び?」正直驚きました。そして、なぜそうなったかを伺ううちに、作者の想像力・創造力はすばらしいなあと改めて感じました。

 また、画家は絵を描いていくなかで、いろいろな時期を迎えます。何かとの出会いや探求心、時に悩み、願いを叶えるために、画風や画材、描き方をがらりと変える時があります。その理由はそれぞれありますが、想いをこめて絵を描くことに何も変わりはなく、それは画家としてとどまることのない成長、新たな飛躍の時といえるでしょう。
今回、近藤えりさんも今まで弊社で描かれた絵とは、まったく違う画風になりました。難航する場面もありましたが、近藤さんの持ち前の感性と、ここぞという時の底力で乗り越えてくださいました。ものを創るよろこび、そして、生みの苦しみをともに分かち合えたことを感謝しています。

 子どもたちは、これから何をつくっていくでしょう。それは、形のあるものだけではありません。夢や希望、感性や感覚、やさしい気持ち…… 目には見えないたくさんのものをつくっていくのですね。「だいじょうぶ  なんどでも  つくれるよ」—あたたかい見守りのなかで、ひとりひとり、その子の豊かな世界をつくっていってほしいと思います。(M.K)

 
 
▼近藤さんのこれまでの絵本(月刊絵本「こどものせかい」)

2014年10月号『なんにだって なれる ぼく』
2015年10月号 『ほしのなるき ゆらゆら』
2021年5月号 『おかあさん おかあさん』
2022年10月号 『ハロウィンのたからもの』
2023年4月号 『さくらいろのかぜ』

 

 

 

 

 

 

 


 

▼【見本】こどものせかい2025年4月号
 『すなばあそび』をみる

 

 


▼ 【見本】作者のことば・プロフィール
  絵本づくりの仕事場より

 

▼ 【見本】この絵本をもっとあじわう
  片柳弘史神父とよむ こどものせかい

 


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