【2024年5月号】Editor's Room
『ぎんぎら なつの あついひは』(こどものせかい1999年8月号)からはじまった山﨑優子さんとの絵本づくりも、今作で15冊目。
日常や旅先での出来事、その時どきの出会い、お子さんたちの成長の日々、めぐる季節、流れていく時間……そのなかで感じたこと、あふれでる想いが、作者の子ども心と奏であい絵となり言葉となって、どれも情感豊かな五感で味わう絵本になりました。
どこかとどこか、何かと何か、時と時をつなぐ場所…… 大いなるものにつつまれた一点で、しずかに佇む作者。言葉にならない、その心ふるわせるものと真摯に向き合い、子どもや自然へむける愛情と畏敬のまなざしは、人として、母として、人間として、つねに生命への感謝と祈りにつながっているように思います。
絵本の種にもなっていた3人のお子さんたちは、いまやもう親となり、作者の傍らには、またその子どもたちが賑やかに過ごしています。
「ねえ、なんで踊ってるの?」「え? 踊ってないよ」「あらそう(今、踊ってたじゃない)」「踊ってなんかいないよー」「へー(ほらまた踊ってる)」 子どもたちは踊っている意識などないけれど、どうにもそうなっちゃう。からだは心が感じるままに動く。よろこびが、からだいっぱいにあふれだす。
大人になってそんな感覚はもう忘れちゃった、なくしちゃった……いいえ、ちゃんとあるから。子ども心は、いつまでも、誰のなかにもあるから。ちょっと奥にしまって隠れているだけ。だって、誰もがみんな、子どもだったのですから。「子どもはいいなあ」なんて傍観していないで、さあ、たまには子どもといっしょに、感じるままに、思いっきり踊っちゃいましょう! (M.K)
▼ 「こどものせかい」で発行された山﨑優子さんの絵本
▼上製本となった『しずかな みずうみ』(こどものせかい2018年7月号)は中国語版も発行されています
▼こどものせかい2024年5月号
『おどっちゃう』をみる
▼ 作者のことば・プロフィール
絵本づくりの仕事場より
▼ この絵本をもっとあじわう
片柳弘史神父とよむ こどものせかい
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